買ってはいけないマンションの階は〇階


                買ってはいけないマンションの階は〇階

買ってはいけないマンションの階は何階か?そもそも買ってはいけない階があるのかを検証していきます。
周辺環境などは考慮せず、マンションの構造から階数だけに焦点をあてていきます。
実際には買ってはいけないマンションの階はありませんが、あえてピックアップしてきますので、買ってはいけないその理由を許容できるかどうかで判断してみるのもいいでしょう。

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買ってはいけないマンションの階数

マンションの買ってはいけない階をケース別に理由をつけて紹介していきます。

築30年以上のマンションの場合

築30年以上のマンション

グレードによっても違いますが、築30年以上のマンションは断熱性能が低いケースが多くあります。
古いマンションの設計のため断熱性能がそもそも低い場合や、経年劣化によって断熱性能が弱まっている場合があります。
夏は熱く冬は寒いため、光熱費がかさむ傾向にあります。
※セントラル空調の場合は除く

築30年以上のマンションで買ってはいけない階は

最上階
屋根の断熱性能が低いと、夏は熱く冬は寒く、光熱費がかさみます。更に真上に大型の室外機が設置された場合、騒音や振動に悩まされるケースもあります。
1階
築年数が古いマンションの1階の場合、断熱性能が低いと冷えします。
地域やマンション構造、内装によっては底冷えを感じにくい場合もあります。
冬に冷え込む地域でマンションの1階を買う場合は、冬場の冷え込みを度合いの確認しましょう。
2階(1階がピロティ、駐車場の場合)
主に2階ですが、2階に限らず直下がピロティ構造の場合や駐車場の場合、冬は寒く感じるでしょう。いわゆる底冷えのような状態です。
階下に人が住んでおらず、物音を気にしなくていい物件と思いがちですが、断熱性能が低いと光熱費がかさみますし、結露の原因です。
ピロティ構造
ピロティ構造の図解

防犯性能が低いマンションの場合

防犯性能の低いマンション

エントランスに警備員がいない・オートロックがない・塀が低い・塀がない・監視カメラが設置されていないマンションはセキュリティ面で心配です。

防犯性能が低いマンションで買ってはいけない階は

1階
一番侵入を許しやすい階です。犯罪者は犯行に失敗した際の逃げ道を確保します。
2階以上であれば必ず階段かエレベーターなど、逃走経路が限定されてしまうことを懸念して1階での犯行を計画します。
2階
1階ほどではありませんが、次いで侵入されやすい階です。
雨樋あまどい竪樋たてどいや掴み金具を使って侵入されるケースもあるため、注意が必要です。
1階ほど自由な逃走経路は確保できませんが、駐輪場の屋根などに飛び移ることもできるため、セキュリティに配慮されていないマンションでは避けたい階です。
竪樋
竪樋
最上階
最上階は屋上から侵入されるケースがあります。最上階ということで、ベランダの鍵を開けっ放しにしている人も多いため、意外な抜け道となっています。
低層階では窓の鍵のかけ忘れがすくないため、最上階のほうが形跡を残さす犯行に及ぶことができる場合もあります。

投資用マンションの場合

投資用マンション

住居用として自分が住む分には問題ありませんが、投資物件として人に売る場合に避けられるケースがある階があります。
同じマンションで複数の階に同じ間取りの部屋が空いている場合などは、人気が下がってしまうかもしれません。

投資用マンションで買ってはいけない階は

4階
縁起が悪いと敬遠されるケースがあります。(死)と読めるのがその理由です。
以前は4階自体がないホテルなどもありましたが、最近は気にされるケースが減ってきている印象です。
9階
4階と同じで、縁起が悪いと敬遠されるかもしれません。るしい(苦しい)、ろう(苦労)と読めるのが理由です。
13階
不吉な数字として避けられるかもしれません。
主に海外で不吉な数字として扱われます。由来は諸説ありますが、日本においては映画の「13日の金曜日」が有名でしょう。

(前略)数字の4や9は「死」や「苦」を連想させるとして避けられる(後略)
菊澤律子研究室-国立民族学博物館

※逆に縁起のいい数字としては”1″,”3″,”5″,”7″のような割り切れない数字と、漢数字で末広がりになる”8″が縁起がいいとされています。
また西洋ではラッキー7の”7″が縁起がいいとされています。

エレベーターがないマンションの場合

エレベーターのないマンション

少し特殊なケースですが、エレベーター(昇降機)がないマンションも実在します。

高さが31メートルを超える建物にはエレベーターの設置義務があります。
つまり、31メートル以下の建物には設置義務がなく、マンションでもエレベーターがないケースが存在します。
31メートル以下という高さを階数にすると、おおよそ6階程度です。

(昇降機)
第三十四条建築物に設ける昇降機は、(中略)
2高さ三十一メートルをこえる建築物(政令で定めるものを除く。)には、非常用の昇降機を設けなければならない。
建築基準法 | e-Gov 法令検索

エレベーターのないマンションで買っては行けない階は1階以外です。

エレベーターのないマンションで買ってはいけない階は

2~6階
階段による上り下りが必須になるため、住みづらく人気もありません。
2階なら大丈夫そうに思えますが、大きな荷物の運び込みも大変ですし、足の怪我をした際や、高齢者にとっては日常生活で階段を使って2階へ上がるのは辛いものです。

古い公営住宅などでは5階建てエレベーター無しという物件はまだまだあります。

新築・築浅マンションの場合

新築築浅マンション

新築や築浅ちくあさマンションでも注意が必要な階があります。

新築・築浅マンションで買ってはいけない階は

1階
マンションの1階は湿気が溜まりやすい条件が揃っているため、結露しやすい傾向があります。

湿気が溜まりやすい条件

湿気が溜まりやすい条件としては下記の

  • プライバシー確保のために窓を閉め切って、換気されない
  • 地面から近く、湿度が上がりやすい
  • 打設されたコンクリートに水分が残っている
  • 新しいマンションは気密性が高い

RC造(鉄筋コンクリート造)やSRC造(鉄骨鉄筋コンクリート造)の新築・築浅物件は、結露が発生しやすい傾向があります。これは、コンクリートが打設後1〜2年は含水量が高く、時間をかけてゆっくりと硬化していくためです。さらに、鉄筋コンクリート自体が調湿性を持たず、内部に湿気がこもりやすい構造であることも結露を引き起こす要因です。

(前略)コンクリートは、時間がたつにつれてかたくなるんだけれど、そのかたさのていどを「強度」というんだ。強度は、時間の経過けいかとともに、水和反応が終わるまで何10年と大きくなるんだよ。
建築基準法 | e-Gov 法令検索

コンクリートというのは打ち固められてから約1〜2年の間は含水量がかなり多く、それがゆっくり時間をかけて乾燥していく過程で成長・増強を続けていくのです。そのため、新築や築浅物件は結露が発生しやすい場合が多いのです。
新築・築浅物件に結露が発生しやすい理由と3つの対処方法

新築マンション、築浅マンションの1階を購入する際は、どのくらい湿気がたまりやすいか、結露しやすいかを確認しておく必要があります。
ひどい場合は洗濯物が乾かない、本にカビが生えるといったケースもあるようです。

結露の程度によって、換気装置を設置したり、断熱性能を上げる改修が必要です。

出産予定のある方の場合

出産予定のある方

平成六年(1994)の論文「居住環境の妊婦に及ぼす健康影響について」(東海大学医学部地域保健学 逢坂文夫)によると、高層階に長く居住する女性の流産率が上がるという内容が書かれています。
30年前の論文であるのと、他の要因も十分に考えられるため鵜呑みにはできませんが、出産を予定している方にとっては気になる内容です。

PDF:913kB
居住環境の妊婦に及ぼす健康影響について
国立保健医療科学院

出産予定のある方が買ってはいけない階は

10階以上
流産率が上がるという論文が存在する

こちらの論文は2ちゃんねるの創設者、ひろゆき氏もXで言及しています。

更に、高階層で流産率があがる要因を下記のように推測しています。

  • エレベーターによる頻繁な気圧変化
  • 運動不足
  • 風による日常的な揺れ
  • 共働きによるストレス
  • 換気不足
  • 他者との会話時間不足
  • 長時間の閉鎖空間ストレス

論文の内容の真偽はともあれ、出産を予定している方は運動不足解消、ストレス発散に努めたいものです。

ひろゆき氏の発言を取り上げた関連記事:

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マンション3階で後悔?4階は不人気?

マンションの3階は後悔する?

マンションの3階は「中間階」と呼ばれ、メリットとデメリットが入り混じる階です。
特徴がなく、どっちつかずと捉える方も多いかもしれません。
1階や最上階のような際立った特徴はありませんが、住宅としてはバランスが良く人気の階といえます。
マンションの3階で後悔をしている人は、他の階を買ったとしても後悔しているおそれがあります。

マンションの4階は不人気?

マンションの4階は3階と同じく「中間階」に位置します。
3階と同様にメリット・デメリットが入り交じる階ですが、基本的には大きなデメリットもなく人気の階といえます。
ただ一つデメリットを挙げるなら「4」という数字がもつイメージくらいでしょう。
以前は4号室がない物件や4階がない建物もありましたが、最近では少なくなってきています。
ご自身で「4」という数字に嫌悪感がなければ問題ないでしょう。
むしろこのイメージで少しでも安くなっていれば、お得であるといえます。

マンション階数によるデメリットまとめ

ここからは階数別のデメリットを中心に紹介します。
※買ってはいけない理由を挙げていくため、デメリットだけ取り上げます。

1階

  • 防犯リスクが高い
  • プライバシーを確保しづらい
  • 結露しやすい(特に新築・築浅)
  • 騒音に悩まされやすい
  • 虫が侵入しやすい
  • 底冷えする(築古の場合)

2階

  • 防犯リスクが高い
  • プライバシーを確保しづらい
  • 騒音に悩まされやすい
  • 虫が侵入しやすい
  • 底冷えする(築古で直下がピロティ・駐車場の場合)

3階

  • 虫が侵入しやすい

4階

  • エレベーターが必要
  • 縁起が悪いと感じる人がいる

5階

  • エレベーターが必要
  • エレベーターが無い建物がある

6階

  • エレベーターが必要
  • エレベーターが無い建物がある

7階

  • エレベーターが必須

8階

  • エレベーターが必須

9階

  • エレベーターが必須
  • 縁起が悪いと感じる人がいる

10階以上

  • エレベーターが必要
  • 流産率が高くなるという論文がある

最上階

  • 温度変化に弱い(断熱性能が低い場合)
  • 室外機の騒音(直上に室外機があり、遮音性が低い場合)
  • エレベーターが必須
  • 風が強い
  • 屋上からの防犯リスクがある

今回はマンションの階数だけにこだわって「買ってはいけない階」をご紹介しました。
実際には周辺環境やマンションの構造、地域や相場など様々な要因が絡んできます。
買って失敗したと思う前に、階ごとのデメリットを自分が容認できるどうかを確認してから購入しても遅くはないでしょう。

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